すこやかな毎日は、良質な「眠り」から

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「眠り」の質を高めれば、生活の質も向上?!

人生の約3分の1もの時間を占める「眠り」は、人間が生きるために必要不可欠なものです。しかし、生活環境の変化やストレスなどから、十分に睡眠時間が取れない、熟睡できない、目覚めが悪いなど、現代人の多くが「眠り」に関わる悩みを抱えているといわれています。

「眠り」の質を高めることは、すなわち、生活の質を高めること。
「眠り」の仕組みを知り、快眠に導く環境を整えて、すこやかな毎日を送りましょう。

快眠生活のための「眠り」の基礎知識

「眠り」の成り立ち

私たちの「眠り」は、脳が休息した熟睡の状態「ノンレム睡眠」と、眼球が動き脳は覚醒に近い状態ながら体は休息している「レム睡眠」の2つ状態を繰り返しています。
ノンレム睡眠に入ってからレム睡眠が終わるまでを「睡眠単位」といい、約90分かかります。これを4~5回繰り返しているのが毎日の「眠り」です。ノンレム睡眠の深さは、さらに4段階に分かれますが、「睡眠単位」を繰り返すごとに浅くなり、レム睡眠の割合が多くなっていきます。

ノンレム睡眠は目覚めにくく、レム睡眠は目覚めやすいため、睡眠単位の約90分ごとに、目覚めやすくなる!!

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睡眠時間と睡眠効率

睡眠時間は長いから良い、短いから悪いとは一概にはいえません。ノンレム睡眠で大脳の疲れを、レム睡眠で体の疲れを、それぞれ十分にとることで、質の良い睡眠は得られます。

また、目覚めに大きく影響するのが「睡眠効率」。床に入っている時間に対し、実際に眠っている時間の割合のことで、夜中に目が覚めると睡眠効率は悪くなります。目を覚ます原因には、心理的・環境的などさまざまなものがありますが、これらをできるだけ取り除くことが大切です。

ホルモンとのかかわり

昼と夜のイメージ

「眠り」には、さまざまなホルモンも深くかかわっています。
朝、太陽の光を浴びることで、夕方暗くなるとともに分泌されるのが「メラトニン」で、体温を低下させて、眠気をもたらします。また、入眠時の最初のノンレム睡眠のときには、細胞の成長と修復、活性化のために役立つとされる成長ホルモンが大量に分泌されます。
夜に強い光を浴びると、体内時計が狂い、ホルモンの分泌が妨げられて、よく眠れなくなったりするので、注意しましょう。

快眠に導く環境づくりのポイント

アドバイザーのご紹介
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本山 未来(もとやま みき)
2008年に株式会社迫田入社。SAKODAホームファニシングス小戸公園前店勤務。インテリアコーディネーター、カラーコーディネーター、二級建築士の資格を取得。住宅展示場のモデルルームのインテリア担当を経て、現在は快適な睡眠環境づくりの提案や、家具選び・配置の相談に応じている。

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SAKODAホームファニシングス
・小戸店
〒819-0001
福岡市西区小戸2丁目1-32
定休日:無休
営業時間:午前10時~午後8時まで
ホームページはこちら外部リンク

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ベッドについて

高さ

ベッドへの上がり下りを考えた場合は、マットに座ったときに、膝が90度になる高さがベストです。横になるときは、高すぎると、天井が近くなるため圧迫感を感じ、逆に低すぎると、安定感はありますが、起き上がりにくくなります。ベッド周りに高い家具があると圧迫感を感じやすいので、低めのものの方が精神的に落ち着き、眠りやすさにもつながります。

体圧分散

人は眠っている間、体が圧迫されてうっ血するのを防ぐため、寝返りを打ちます。寝返りの回数が多いほど、熟睡しにくいといわれているため、体に負担のかかりにくい、体圧分散性に優れたマットを選ぶと良いでしょう。
一般的には、スプリングが1個1個独立し、体のかたちにそって支えるポケットコイル式がおすすめ。2人で使う場合、動きが伝わりにくく、他方の眠りを妨げないという利点もあります。

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通気性

布団を干さないでいると、汗や湿気がたまって硬くなってしまうように、マットレスも、湿気がたまったままだと、冷たく硬くなり、寝心地が悪くなります。布団を陽に当てると、ふわっと柔らかく、気持ちが良くなるように、マットも通気が良いものだと、湿気を外に出して新しい空気をよく取り込み、気持ち良くなります。マットは陽に干すことができないので、通気性の良いものを選ぶようにしましょう。

ベッドパッド

ベッドパッドは、マットの上に敷き、その上にシーツをかけて使います、マットレスは洗濯ができないので、シーツだけだと、汗がマットの方に染みてしまい、湿気がたまったり、汚れの原因になります。ベッドパッドが間に入ることで、汗取りの役割をします。汗をかいたら、ベッドパッドとシーツを洗濯するというのが基本ですが、最近では、マット自体のカバーが外せて、洗えるものも増えてきています。

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寝具について

布団

通常のベットでは敷布団は使いませんが、畳ベッドなどの場合は、吸湿発散性が良く、マットレス同様に、体圧分散に優れたものを選ぶようにしましょう。素材にもよりますが、薄いものよりも厚いものの方が、床着き感が少なく快適です。掛布団は、通気性・保温性に優れた羽毛布団がおすすめ。寒い時季は、中の羽毛が膨らんで暖かい空気を保つので、毛布を使う場合は、羽毛布団の上に掛けましょう。

枕の材質や硬さは好みによりますが、同じ枕を使っても、柔らかいマットと硬いマットでは体の沈み方が違うため、寝心地が変わってきます。どんなに良い枕であっても、使っているマットの硬さと合わない場合もあるので、枕だけ単体で選ばず、マットの硬さとのバランスを考えて、一緒に選ぶようにすると良いでしょう。また、枕には頭だけでなく、肩からのせた方が寝心地が良く、眠りやすくなります。

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室内環境について

家具・カバーリング

部屋の色調は好みによりますが、落ち着いた雰囲気のダークブラウン系や、柔らかい雰囲気のナチュラル系などだと、ゆったりと過ごせます。家具もベッドの枠とチェスト、ドレッサーなどの木の色を合わせると、統一感があって落ち着いた雰囲気になります。カバーリングの色柄でイメージが変わるので、冬なら暖かみのある色、夏なら涼しげな色というふうに、季節に合わせて変えるのもおすすめです。

カーテン

夜遅くまで外が明るくてなかなか眠れない、あるいは、朝、窓から入ってくる光で目が覚めてしまうという方には、遮光カーテンがおすすめです。1級・2級・3級とあり、1級は光を遮るのはもちろん、部屋の中にいる人影も外からは全く見えません。普通のカーテンに裏地としてつけるタイプもあります。外の音が気になって寝付けないという方には、遮音カーテンもおすすめです。

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照明

電球の光を直に受けると、目が刺激されて脳が眠る準備をしないといわれています。そのため、主照明の明るい光から、いったん間接照明の柔らかい光に落として、徐々に暗くしていく方が、眠りやすくなります。最近では、光の明るさや色合いを調節できるシーリングライトもあります。主照明からいきなり真っ暗にするのではなく、徐々に光を調整して脳をリラックスさせ、眠りやすい環境をつくりましょう。

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